img 要素の alt 属性の入れかた

ウェブページに画像を配置する際、「<img> 要素には alt 属性を入れること」という話は、サイト制作や運営に携わる方なら一度は聞いたことがあると思います。ところが、実際にどう alt 属性を記述したらよいのか、わからないという方も多いのではないでしょうか。私自身、企業様向けにサイト制作ガイドラインの策定やアクセシビリティのコンサルティングを行う機会が多いのですが、ウェブマスターさんや制作会社の方から「画像の alt の書きかたの具体的な指南がほしい」というご要望をいただくことがよくあります。

ここで今一度、<img> 要素の alt 属性の意味について確認しておきましょう。alt とは、画像の代替テキスト (alternative text) を意味します。何らかの事情で画像が見られない場合に、画像の視覚的表示の代替として「何の画像なのか」をユーザーに伝える役割を担うものです。たとえば、目が見えないユーザーがスクリーンリーダーによる音声読み上げを介してコンテンツを利用する場合に、この代替テキストがあることによって、画像の内容を理解することができます。

これを踏まえて、<img> 要素の alt 属性の具体的な入れかたを整理したのが以下になります。一口に「画像」と言っても様々な性質のものがあるので、丁寧に場合分けをして考えることが大事です。

以上、画像の代替テキストの具体的な指南として参考になれば幸いです。W3C の公式ドキュメントでも、WAI (Web Accessibility Initiative : ウェブアクセシビリティに関する仕様を検討する部会) がまとめた「alt ディシジョンツリー」という決定木が公開されていますので、こちらも併せてご参照いただくとよいかと思います。